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執筆者の写真t.yagihashi

間違いなく我が家の家守は母だった。そしてきっと父も。

僕「最近、掃除にハマってるのさ。」


もうひとりの僕「うんうん(昨日も言っていたが...)。」


僕「1つのエリアやモノを決めて、今日はここやるぞってやってるの。毎朝やるのが楽しくて、4時とか5時くらいには起きちゃう。」


もうひとりの僕「へえ。そうなんだ。」


僕「そこで気づいたことがあったんだ。部屋って掃除してれば綺麗になるのよ。」


もうひとりの僕「うん(???)。」


僕「当たり前のことかもしれないけど、掃除し続ければ綺麗だし、しなければ汚い。埃だって溜まるし、油汚れだってこびりつき始めるよね。これ、言ってて嫌だな...。」


もうひとりの僕「そうだね。」


僕「特にさ、部屋の角とか埃溜まりがちなのよ。今日もそれがなくなってスッキリした。」


もうひとりの僕「それはよかったね。」


僕「実家にいた時さ、家に埃なんてなかった。」


もうひとりの僕「そうだね。」


僕「実家にいた時さ、コンロはいつもピカピカで、シンクにも汚れなんてなかった。」


もうひとりの僕「うん。」


僕「洗面台もさ、水垢とかもなかったのさ。」


もうひとりの僕「うん。うん。」


僕「それってさ、誰かが掃除してたってことなんだなぁって。悲しいかな、いまになって気づいたんだ。それをする人はひとりしか思い浮かばない。」


もうひとりの僕「そうだね。」


僕「僕はいつだって気づけない。後になって、誰かに支えられていたことを理解するんだ。」


もうひとりの僕「うん。」


僕「きっと苦手だった父も、僕が見えていないだけで父としての役割を果たしていたし、いまでもそうなんだろうと思う。僕が父になったりしてみないと気づけないのかもしれない。」


もうひとりの僕「うん。うん。」


僕「なんか、話していて少し切なくなっちゃった。」


もうひとりの僕「うん。」



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