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  • 執筆者の写真t.yagihashi

question

僕「『哲学と宗教全史』ではさ、哲学者が数学を学んでいることがあるというのを知ったじゃない?それでかつてから取り組んでみたいと思っていた、中学校で挫折した数学について少しでも理解したいと思ったんだよね。」


もうひとりの僕「うん。」


僕「それで数学の先生にその話をしてみたら『数学文章作法』という本を貸してくれて。文章の書き方についての本なんだけど、プログラムとかをやっている人が、おそらく論理学を用いたような形で文章作成について書かれた本を読み始めたんだよね。」


もうひとりの僕「うんうん。」


僕「そしたら、必要条件・十分条件・必要十分条件について書かれたたった数行でいきなりつまずいてさ。まず言葉の意味が理解できないから、文章が一切頭に入ってこないのよ。」


もうひとりの僕「なるほど。そうなんだ。」


僕「うん。この本の主旨ではないんだけどね(笑)僕にとっては、数学は言葉の問題らしいことがなんとなくわかった気がする。数式などが出てきた時に、それが頭の中でイメージとして、図として想像することができないからさ。それで何も進まなくなっちゃうの。」


もうひとりの僕「なるほど...。」


僕「必要条件・十分条件・必要十分条件について、webや辞書で調べてみたらね、単語に置き換えて解説がしてあったんだ。例えば、【P⇒Q】であるという命題が成り立つ時、QをPの必要条件と呼び、PをQの十分条件と呼ぶ。言い換えると【りんごならば果物である】という時、果物(Q)はりんご(P)の必要条件、りんご(P)は果物(Q)も十分条件であるみたいに。こうしてもらえるととても理解がしやすい。だって、りんごは果物であっても、果物=りんごは成り立たないじゃない。それでようやくスッキリした。」


もうひとりの僕「それはよかったね。」


僕「うん。1時間以上かかったけど、数学の公式?を一つようやく理解することができたのが嬉しいんだ。」


もうひとりの僕「うんうん。」


僕「こうして色々な数学的な考えを取り込んでいくと、僕らの見える世界や推論も随分と変わってくるのかもしれないなと思った。」


もうひとりの僕「そうかもしれないね。」


僕「ところ

で、こうして問題について考えていく時、僕は自分で問題をつくることはできなかったんだよね。おそらく、理解が足りていないからだとは思うけど。そう考えると、問いを立てることの難しさを改めて感じるよ。」


もうひとりの僕「確かに。」


僕「つまり、問いにはその問いに関わる公式の理解が必要ってことだろ?それを初学者が行うのには無理があるよ。」


もうひとりの僕「そうかもしれない。」


僕「僕らはとても難しいことを何気なくやっているようで。そうでない場合の立場を考えてみると、問いを考えようと言われた側が立ち止まってしまうのも理解できる気がする。」


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