僕は大人が嫌いです。
そして思いを語るのが苦手です。
小さな頃から
「何を言っているかがわからない」
「何がしたいの？」
という言葉をたくさん聞いてきました。
おそらく、たぶん大学生の頃から
社会に出ることを前提とした
一人の大人として扱われる立場になって、
より多くその言葉と出会いました。
だから自分の、声になりそうな何かを
当たり障りのないかたちで人に伝えるようになりました。
いまではそれが当たり前になって、
特別な感情は何もなくなりつつあるけれど
それでもどこかにもどかしさを感じます。
最近、twitterで知ったspoonという個人のラジオの
配信アプリでまちまちさんという女性の弾き語りを
毎朝・毎晩、お昼にだって時間があれば聴いています。
そこで彼女は優しさについてよく口にしています。
今日もついさっきlive配信があって、
「鬱になった友人が無理をして死んだ」
という話をしていました。
その話の直後に、みんなが無理をしないようにと
切に歌っていました。
僕は音楽には詳しくないけど、たぶん、たぶん彼女は
決して上手な部類ではないと思う。
ギターを今年始めたらしく、
歌詞をよく間違えるし、噛むし。
それでも彼女は自分の伝えられない思いを
歌に乗せて広げようとしていた。
そんな時間を過ごして、
穏やかな気分と共に少し泣きそうになった。
そんな姿が僕はとても好きで今日も聴いています。
何でもない、不器用な個人が
美しくない姿のまま在ることができる
世界が僕は美しいと思っています。
僕がこどもと呼ばれる人たちに
関わりたいと思ったのはそんな気持ちからです。
自己表現がうまくいかずとも、
何かに乗せてちょいと届けられればいいな。
いま言葉にできるのはせいぜいこのくらい。
good night.
やぎはし
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