僕「『かげきしょうじょ!!』っていうアニメをみたよ。」
もうひとりの僕「うん。宝塚音楽学校みたいな学校を舞台にしたアニメだよね。」
僕「アニメでは”紅華歌劇音楽学校”ね(大事)。2年間の学校生活はすごく厳しくて、規律や厳しい練習、さらには同期・先輩との人間関係、能力の差とかで悩む人も多いんだそうな。」
もうひとりの僕「舞台を目指すってラクじゃないな。卒業後は、”紅華歌劇団”に所属するんだよね。」
僕「そうそう。熾烈な争いと仲良くしているっぽい同期たちのやりとりがとても印象でさ。中でも山田っていう生徒がいてね、先生に『もっと痩せろ』って言われてしまって。それから食事をとっても、喉に手を突っ込んで吐くようになってしまったんだ。」
もうひとりの僕「そうか。過度なダイエットに走ったってことだね。」
僕「その後学校生活の負担から体調を崩して、学校をやめようとしたんだよね。成績も最下位だったし、そう考えるのも仕方がないと思う。」
もうひとりの僕「辞めたの?」
僕「いや、辞めてない。実家に帰ろうとしたタイミングで、声楽を担当している小野寺先生って人がさ、『辞めてしまったら二度と戻って来れない!何も才能を持たない人間が紅華に入れるわけないでしょう!あなたはトップになれる人間よ!』って叫んだんだよ。あれはいいシーンだった」
もうひとりの僕「それは素晴らしいね。ただ、それが正しいことなのかは僕にはわからないな。」
僕「というと?」
もうひとりの僕「もし、これでトップになれなかった場合はどうする?可能性は持っているかもしれないが、山田がトップになれるかなんてわからないだろう?現に成績最下位なわけだし。」
僕「確かに。でも、それって諦めも大事ってこと?」
もうひとりの僕「そうとも考えられるかもしれない。全ての人類は頑張っていると僕は思っているけど、頑張って追い詰められている人に対して『諦めるな!』なんて、なかなか残酷な言葉じゃないだろうか。」
僕「ただ、誰であろうと挫ける時はあるかもしれないよね。全ての人がそこで諦めてしまっては、成功なんて生まれなくない?」
もうひとりの僕「そうかもしれない。ただ、身体や精神を壊すこともあるかもしれないよね。それを容認するの?諦めさせることが正しい場合もあるかもしれないってこと。」
僕「その意見には一部賛成、大体反対だな。その考えの場合、対象を保護することが見え隠れしてる。つまり、あらゆることを外部がコントロールできるってわけだ。それは本当に正しい?活動する主体の可能性を信じるということはないの?」
もうひとりの僕「そう言われると、確かに主体を信じるっていう観点はなかったな。適度なストレッチ目標をつくることが必要なのかもしれない...。」
僕「いや、それがコントロールしようとしてるんだってば。」
もうひとりの僕「なーるほど。」
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